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20代でUターン起業して始めた事業のミッションは「あそびをより豊かに、可能性を無限大に」(株式会社Plainnovation(プレイノベーション) 代表取締役 菅家 元志さん)

株式会社Plainnovation(プレイノベーション) 代表取締役

菅家 元志

1987年福島県郡山市生まれ。2013年に慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)修了。中高生のころに企業経営に興味を持つ。2013年に故郷・郡山市で株式会社Plainnovation(プレイノベーション、以下省略)を創業。教育・ITに特化した事業を行っており、現在は子育てに関する様々な情報を配信する子育て情報メールマガジン配信サービスや幼児向けお絵かきアプリ「おえかきマジックコレクション」、お絵かきプロジェクションマッピングサービス、教育・子育て関連の新規事業プロデュース、システムの開発・運営受託等を事業展開している。

また、NPO法人郡山ペップ子育てネットワーク(福島県郡山市)企画部長、NPO法人DASH設立(福島県伊達市)理事、福島キッズ「元気×夢」復興応援プロジェクト2016実行委員会副委員長と多岐にわたり活動されている。

 

 

【目次】

Episode 1
「あそびをより豊かに、可能性を無限大に」

「あそびをより豊かに、可能性を無限大に」はPlainnovationの理念、ミッションです。あそびを通じて手を使うことを学んだり、言葉を覚えたり、運動神経を高めたりして成長していく。あそびを通じて色々なことを学んでいく。子どもにとってあそびは必要不可欠であると思います。

 

Episode 2
福島に帰る・働くという決断の経緯とは

学生時代のときは「起業する、俺は絶対にいつか起業する」って言っていたのですが、どの領域とか、どの業界とか、事業体とかで悩んでしまって、なかなか覚悟が決まらなくて…… 本気で24時間、起業することに時間を使ってたというわけではなくて、覚悟がまだできていなかったんだと思います。そして大学院に上がる直前に震災に遭って。

 

Episode 3
Plainnovation今後の展開

Plainnovationの根幹、軸は子どものあそびです。そこで、これからは今の事業に加えて保育所のICT化支援を行っていきます。ITの力で保育士の業務負担を緩和して、スマートなものへ。

 


 

「あそびをより豊かに、可能性を無限大に」

インタビューに応える菅家さん

「あそびをより豊かに、可能性を無限大に」はPlainnovationの理念、ミッションです。小さければ小さいほど子どもの生活において、あそびの占める割合は大きいと思うんですよね。あそぶことは生きること。あそびを通じて手の動かし方を身に着けたり、言葉を覚えたり、運動神経を高めたりして成長していく。あそびを通じて色々なことを学んでいく。子どもにとってあそびは必要不可欠なものなのです。

 

でも、あそびというものを日本はすごくおろそかにしているなと私は感じています。象徴的なのが「おもちゃみたい」っていう言葉がありますよね。その意味は「偽物みたい」っていう意味ですよね。だけど、それは大変失礼な話で、子どもにとっておもちゃは本気で生きるためのツールなんです。

 

ほかの地域を例に挙げてみると、北欧とかって玩具に対するこだわりがすごくて、あそび(おもちゃ)にたいしての議論も活発で子どものためになるように考え抜いて作られているし、子どももやっぱり楽しそうにしているし、本気で遊んでいる。そういう北欧のあそびに対して突き詰めて考えるっていう姿勢は、すごく大切だなと思います。

 

日本では特に都会では家の周りに遊ぶ場所があまりありません。震災が起きて福島では外で遊べる環境が減って、子どもの体力が落ちたことのはもちろん問題です。一方で実は1980年代から日本全国の子どもたちの体力・運動力が落ちていました。震災後の福島だけではなく日本全国の子どもたちの問題であることが分かります。今まで日本があそびをおろそかにしていたことが一要因であると私は思います。あそびは子どもにとって生活の重要な要素の一つ。だからあそび自体の可能性を無限大にしたいし、そうすることによって子どもの可能性も無限大になり、社会の可能性も無限大になるという思いでミッションに掲げました。

 

 

福島に帰る・働くという決断の経緯とは

取材スタッフと菅家さん

(菅家さんの出身である慶応大学の同期は大手企業に志望してファーストキャリアはほとんどの人が大手企業に行こうとしている状況の中で、地元福島に帰り、起業するという大きな決断をした経緯、当時の心境を聞いた。)

 

両親ともに共働きで、企業経営に関わる仕事をしています。両親が普通に食卓でも経営の話とかをしていて、小さいころはそこに混ざりたいという気持ちがありました。今思えば、その環境も影響しているのかもしれません。

 

母親が勤める会社では携帯電話の販売代理店をやっているのですが、新規ショップの立ち上げを高校時代にお手伝いで行っていました。そこで、これからこの店で仕事を始めることに対して、みんなすごくわくわくしているように感じたり、これはこうした方がいいとか、ここはこういう接客をした方がいいとか、みんなで積極的に高めあう光景をみていたら、「こういうのすっげぇ楽しそう」と思いました。自分もこういう体験をしたいとか、そういうことを創る仕事がしたい、って思ったのが原体験であったのかと思います。

 

世間一般的にも、ファーストキャリアはやっぱり給料が良い大手企業で働いた方が良いという意見が日本では多いと思います。私も学生時代にはそのような考え方を持っていた一方で、学生時代にインターンやアルバイトを色々体験して、自分は大手企業ではあまり働きたくないなと思いました。実際に働くことで「自分には向いてないな」という感覚がありました。「自分は大手企業の方が向いているかもしれない」と思う瞬間もいっぱいあったんですけど、中学・高校からの夢だった「会社経営に挑戦してみたい」という気持ちは、大手企業に入ったとしても絶対にいつか向き合わざるを得なかったと思います。

 

学生時代のときは「起業する、俺は絶対にいつか起業する」って言っていたのですが、どの領域とか、どの業界とか、事業体とかで悩んでしまって、なかなか覚悟が決まらなくて…… 本気で24時間、起業することに時間を使ってたというわけではなくて、覚悟がまだできていなかったんだと思います。そして大学院に上がる直前に震災に遭って。

震災がキッカケで「やらなかった後悔よりも、やった後悔の方がいい」と考えが強くなりました。また、現実的に子どもができたら起業することが自分だけのリスクではなくなると思ったので、どうせいつかするなら20代でやろうと。あとは場所。東京にこだわりはありませんでした。福島には本当に熱くて、面白い大人がたくさんいて、一緒にたくさん仕事ができると感じていたので。

 

 

Plainnovation今後の展開

取材スタッフと菅家さん

(Plainnovation自体も多岐にわたりサービスを展開されているが、菅家さん自身もPlainnovation以外で、様々な活動されている。今後は一体どのように展開されるか展望を尋ねた。)

 

円を頭に浮かべてほしいんですけど、社会の構成要素を考えると、子どもが真ん中にいて、そして家族が周りにいる。そのさらに周りには地域社会がある。そのレイヤーごとにそれぞれ課題があって。子どもの生活を豊かにするために解決していかないといけないことが家族の中にもあるし、地域の中にもあって、それって複雑にすべてつながっているんです。子どものあそびについての課題を解決しようとしているんだけど、その課題には家族、そして地域が関わっている。だから今、色々なことに取り組んでいるように見えますが、それらは全てつながっているからやっています。その中でも、ミッションにある通りPlainnovationの根幹、軸は子どものあそびです。

 

 

 


 

小さな子どもでも楽しむことが出来るお絵かき遊びを通じて親子が関わり合うキッカケを。

おえかきマジックコレクション“マジコレ”

 

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